アロマテラピーのある毎日って理想的ですよね。芳香浴をしたり、アロマの香るお掃除をしたりすることで、忙しい日々の中にも気持ちのゆとりを生み出せる気がします。
ところでアロマテラピーの注意事項って、実用書やアロマショップで時々確認していますか?慣れてきた頃に怖いのが、間違った精油の使い方をしてしまうこと。失敗だけで済めばいいですが、ひとつ間違えるとアレルギー症状を起こすことだってあり得ます。
今回はアロマテラピーとアレルギーの関係について説明したいと思います。
アレルギーケアに役立つアロマ
近年ではアロマテラピーの認知度が上がり、「花粉症にアロマがいいと聞いた」「子供がアトピー体質で、アロマでケアできると聞いた」という声を教室でちらほら伺うようになりました。
根菜やお茶のようにアレルギー緩和に役立つという植物がある以上、やはり植物の力を利用するアロマテラピーも、アレルギー症状の緩和に貢献できるほどのパワーを持ち合わせているのです。
たとえば花粉症ならユーカリ・グロブルス、かきむしるようなかゆみの軽減ならカモミール・ジャーマンが有名です。その他にもアレルギー症状に有効な精油は多数あります。
アレルギーを起こす可能性のあるアロマ
しかし、その逆に気をつけなければいけない精油もあります。カモミールがアレルギー症状緩和に役立つ一方で、カモミールはキク科の植物、つまりキクアレルギーを持つ方は使用を避けなければいけません。
その他キャリアオイルのカレンデュラ(マリーゴールド)油、エキナセナ油もキク科の植物です。花粉症の原因としてブタクサが指摘されている方も、良からぬ症状が出る可能性はあります。
ただ、私も軽度のアレルギーをもつ一人なのですが、アレルギーが出るからといってあれもダメこれもダメと避けはじめると正直キリがありません。アレルギー症状を出さないためには、事前に使えるかを確認することが大切になってきます。それが『パッチテスト』です。
一度自宅でやってみましょう。
精油をキャリアオイルまたはご家庭にあるクリームに混ぜ込み、二の腕の内側に少量塗ります。その後半日ほど様子を見てみましょう。赤み・かゆみが出る場合、その精油は使わないほうがよいということがわかります。
教室ではレモングラス精油やマカデミアナッツ油で、肌のかゆみが出たとの報告を生徒さんから受けています。レモングラス精油は、アレルギーというよりはもともと皮膚刺激の強い精油なので塗布したことでかゆみを感じた可能性もありまが、どちらにせよあってうれしい反応ではないですよね。
アレルギーの有無を完全に見分けられるわけではありませんが、パッチテストをすることで、少なくとも大きな皮膚トラブルを避けることができます。アロマグッズすべてに行う必要はありませんが、不安を感じるときはとりあえずパッチテストをしましょう。
注意!光感作について
それからアロマを楽しむすべての方に気をつけてほしいことがあります。『光感作』という症状です。光感作とは、精油が皮膚に残った状態(手作りコスメ・塗布・トリートメントなどを行った直後)で日光に当たると、精油の成分が反応し、アレルギーを引き起こすといった少し困った症状です。
この光感作を起こしやすい精油というのが、柑橘系精油。ベルガモット・グレープフルーツ・レモン・ライム精油が特に気をつけなければいけません。柑橘系以外にも注意の必要な精油はありますが、それらはあまりメジャーな精油ではないので、気をつけなければいけないのは柑橘系!と覚えておきましょう。
決して柑橘系精油を手作りコスメなど肌に触れるものへ使用してはいけないというわけではありません。使用を夜に限定し、十分な時間を空けるようにすれば、昼間日光に当たったとしても問題はないのです。柑橘系精油は夜に使用する、このことだけは必ず頭に入れておいてください。
まとめ
今回は
・アレルギーケアに役立つアロマ
・アレルギーを起こす可能性のあるアロマ
・注意!光感作について
について説明しました。アロマテラピーはアレルギーの緩和・誘発、どちらの可能性も持ち合わせています。時には実用書を読み返しましょう。意外なところに使用時のヒントになることが書かれているかもしれません。
長く安全に、毎日のパワーの源となるアロマテラピーを続けていきましょう。