スポンサーリンク

2000年より小説が刊行されている『キノの旅』。来年には20周年という節目を迎える作品です。また、2003年に1度アニメ化され、2017年に再びアニメ化されるなど、その人気は今も衰え知らずです。

今回は2017年版の再アニメの最終話、「羊たちの草原」の内容を振り返りたいと思います。羊に襲われるキノなんて、中々アニメで見られませんよ、多分。

スポンサーリンク

キノの旅再アニメ化は、1クール放送されました

アニメ版キノの旅は、2017年の10月から12月の3カ月間、1クールにかけて放送されました。全12話の構成で、キノとエルメスの登場する話が主ですが、シズと陸とティー、師匠と弟子、そしてフォトの話も1話や2話ずつ放送されました。

アニメ全話に関しては、当時発売済みの原作小説20巻の中から人気投票の結果を参考に、ピックアップされた内容となっています。因みに1話の「人を殺すことのできる国」が1巻からの初出で、最終話「羊たちの草原」は当時最新刊の20巻からピックアップされています。

そして、原作者の時雨沢恵一もアニメスタッフと共に各エピソードの選定を行ったり、キノの相棒・エルメスやアニメで映る銃のデザイン監修、ガンアクションの監修や、各話の脚本、絵コンテのチェック、アフレコや編集作業にも参加されていたようです。

そして現在全ての巻通じて小説のイラストを描いている黒星紅白も、キャラクターデザインの監修、各話で登場するゲストキャラクター原案を担っており、双方ともにキノの旅の再アニメをより良い作品にしよう、という強い意気込みを感じられます。

キノの旅、アニメ最終話は羊に襲われる!?

キノの旅再アニメの最終話、12話は「羊たちの草原 /旅の終わり」で締め括られました。原作小説の20巻と17巻からピックアップされました。この12話、倫理観というか常識というものが通用しない、まさしくキノの旅らしい内容となっています。

暖かい春の街道を走っていたエルメスとキノは、昼寝中の羊を見つけます。キノたちの声で寝ていた羊たちが起き出し、その数が大量となってキノを追いかけます。羊たちに挟まれつつ逃げ続けますが、打ち殺そうにも羊の数が多すぎて出来ません。

そして逃げ続けるうち、地震が原因で起きた地割れが断崖絶壁となり、行く手を塞がれてしまいます。活路は崖の下のみか、幸い見た目より深くない上に羊たちも降りられない高さのようですが、エルメスは連れて行けず、キノのみで下に逃げるしかありません。

躊躇するキノにエルメスは「ジャンプ台があれば別だけど」と言い、キノに下に落ちるように促します。「必ず迎えに行くから」と、エルメスに約束をして自分のみがけ下に滑り落ちるキノは、エルメスの助言に従い水の流れてくる方向に沿って歩き出します。

キノが見つけたのは白骨死体!?

日が落ちても羊たちはキノと同様に歩き、脅しても全く怖がらず、何処かに行こうともしません。とても図太く執念深いですね、見た目可愛いのに。結局羊の追撃は夜中まで続き、キノはライフルを横に立てたまま、そのまま川底で眠りにつきます。

翌朝、早いうちに目覚めたキノは、羊たちが引き上げたのか、姿が見えないことに気付きます。起きたと同時に「光る何か」を見つけたキノは、昼まで時間を稼ぎ、視界が確保されてから光るものの調査に向かいます。

キノの視線の先に光っていたものは、骨と化した人間の手に持っている1つの銃でした。キノより前の犠牲者で、車で来たものの溝に嵌って立ち往生し、やむなく外に出たところを羊たちの猛攻に会って脚を折られてしまい、その後に犠牲になったと考えられます。

その犠牲者も旅慣れた人の様で、向こう岸に行けないときの為に「足場」を用意していました。キノは手慣れた様子で取り外してタイヤに繋ぎ、見事脱出を成功させます。いつ羊が表れてもおかしくない中、脱出先でキノは犠牲者の「彼」をきちんと埋葬し弔います。

羊を焼き殺す姿は、まさにラムステーキ!

同じ頃、横に置かれたエルエスは太陽で温まったアイアンボディが心地いのか、それともキノが戻っていると踏んでいるのか、彼の車体は羊たちの寝床になっていました。そこに車に乗ったキノが現れ、何とも豪快に羊たちを文字通り蹴散らしていきます。

羊たちは次々と飛んでいきますが、一向に数が減る様子はありません。キノは「やるぞ!」と言った途端、車の後ろに積んでいた油を、タンクからぶちまけます。冒頭でエルメスが「ラムステーキ」と言ってましたが、ここに繋がるんですね、確かにジンギスカン食べ放題ですもんね…。

キノは車を使って羊を叩き落とし、そして車を中心に油をばらまくと持っていた弾丸で着火させます。崖に背を向け車を中心として、銃で撃った後は羊を次々と燃え上がる炎の中へくべていきます。キノ自身も炎のコントラストと相まって、めっちゃ熱そうです

ここらへんよりちょっと前くらいから、羊の泣き声基断末魔が明らかに人間の声になり、より怖さが増していきます。ライフルで撃ち終わった後は、リボルバーや「森の人」と、次々と銃を切り替えるキノでしたが、ようやく炎の壁と化している内側に羊の姿が無くなりました。

キノ、やっと国に着く。

そしてキノは先程つくったジャンプ台を使って、エルメスに乗ってジャンプし、向こう岸に行こうとします。しかし、炎が燃え盛る壁を駆使しても、1匹の羊が目の前に立ち塞がります。

羊に対しキノは、犠牲者の形見の銃の銃口を羊に向け、「これは…、あの人からだ!」と叩き込みます。羊を倒したキノは、ジャンプ台を駆使して見事、向こう岸に滑るように横向きに転倒、無事に辿り着きます。

キノは最後に無残な状態になった反対際の羊を見て、何故そこまでして人を襲うことに執着するのか疑問に思います。そして時間が経ち、無事に目的地の小山のような国に着きます。疲れ切って今すぐ寝たいと言うキノに、数年間こちら側からくる人がいなかったという上機嫌の管理官が事情を話してくれました。

この国でかつて伝統として行われていた闘羊。品種改良も施し、羊ではありえない体格と闘争心を与えた羊と化したものの、動物愛護の観点から闘羊は廃止になりました。そして用無しとなった羊たちを、国の人はえさの豊富な向こう側の草原に放ち、今も羊たちが元気な姿でいるのか心配しているそうです。

羊たちが人間を襲う、その背景にあるものは?

キノから羊たちは元気だったという旨を聞いた管理官は、ニコニコと嬉しそうにしながら「このグッドニュースを、国民全員に知らせなきゃ」と言い、キノたちを歓迎します。その可愛い羊たちがこちら側から来る旅人を襲っていたせいで、人が来ないと知らないまま…。

羊たちが人間に悪意を持ち襲うようになったのは、このような背景があったからでした。人間の勝手でおかしな身体にさせられて同種相手に戦わせ、挙句の果てに勝手な理由で捨てられてしまったのです。結果として、その矛先は無関係な人間を無差別に襲うことに向けられてしまいました。

そしてキノはうららかな日差しの中、ハンモックで寝転がりつつ、エルメスと話し込みます。そして起き上がりエルメスを走らせます。そしてキノの旅は、また始まり、今日もまた続いていく、という雰囲気で物語は終わります。

まとめ 

羊の猛攻からのキノの反撃、という形で繰り広げられたアニメ最終回。まさにラムステーキ&ジンギスカンですね…。気を取り直して、最終話として紹介してきたことの概要を簡単にまとめましょう。

①再アニメ化されたキノの旅は、2017年10月から12月の3カ月間放送された。

②キノは羊たちに断崖絶壁まで追い込まれ、仕方なく1人で崖下へと非難する。

③翌日のお昼、犠牲者と思しき男性の遺体と、車を見つける。

④キノはタンクにあった油を燃え上がらせ、ラムステーキの如く羊を焼いていく。

⑤キノは最後の羊に、犠牲者の銃を発砲する。

⑥羊たちが人を襲うようになった背景には、人間の身勝手な理由があった。

人間により凶暴化された羊の群れがキノを襲う、というのは非現実さと現実味が交差しており、とても『キノの旅』らしいと思います。特に国の管理官が、悪気なく羊がああなった経緯を話して、嬉しそうにしているところとか。

また、序盤のエルメスの放った色々な台詞がキノにより実現化されているところも面白いですね。今夜はラムステーキとか、ほんとに焼いちゃったもんね、キノ。

ブラックユーモアと人間の不条理や理不尽さが表れている、ある意味とてもキノの旅らしいお話でアニメは終わりましたが、原作小説はまだまだ続いているので、興味があれば是非お手に取ってみてくださいね。

<こんな記事も読まれています>

スポンサーリンク
おすすめの記事