2017年にエクスペリエンスより発売されたゲーム「死印」は、発売当初からその怖さで話題になりました。怖いと話題になった発端は、発売前に公開されたプロモーションビデオです。
所々にグロテスクな描写がある中で、最後にメリィが映ると、この人形も可愛いからゲームプレイしたい!という声も上がっていました。彼女の本性も知らずに…。
そして発売してクリアした人々は、ゲームの怖さとメリィの怖さで阿鼻叫喚となっていました。ビジュアルだけじゃなく、操作が怖いとか、幽霊怖いとか。
今回はこの記事で、ゲーム「死印」のどこに人々が怖さを感じたのかを、徹底解剖していきます。
「死印」の恐怖要素、心霊スポットの探索について!
「死印」は従来のホラーゲームに比べ、プレイヤーが主人公となり怪異が生息する心霊スポットを実際に訪れ、アイテムを探さなければなりません。それも怪異救済に必要不可欠なアイテムもあるので、かなり念入りに探さないと見つかりません。
この心霊スポットの探索は、印人の特性を重んじて夜、深夜に行われます。これはメリィと言う悪趣味極まりない西洋人形の差し金ですが、彼女の思惑通り、深夜の心霊スポットと言うだけで怖さを感じるのに、よりにもよって樹海とか廃校やら地下壕やらを探索しなければなりません。
主人公はその恐ろしい心霊スポットを、懐中電灯の明かりだけを頼りに、進まなければなりません。前に何かあるか分からないから帰りたいのに、手掛かりを求めるために進まなければいけないという恐怖のスパイラルにより、恐怖を感じる人が続出したとか。
また、怪異救済の手掛かりとなるアイテムを見つけたり、当時の状況を知れば知る程怪異との直接対決が近づき、状況が悪化していきます。状況が悪化して探索中の断を誤ると、生命へのタイムリミットが削られるので、ますます恐怖を感じる中で怪異との直接対決。
怪異との直接対決の際にも、少しでも誤った行動やアイテムを使用すると死にますので、プレイヤーはヒヤヒヤものです。それに怪異を救済でなく破壊してしまうとパートナーが惨たらしい死に方をするので、破壊か救済か分かるまでは怖さで胸が一杯です。
運転シーンで絡みつく恐怖!
また、主人公が九条低と心霊スポットを行き来するときに使うのが自動車です。自動車に乗ると、操縦席からの景色へとグラフティックが変わります。この運転シーンは、ゲームをする中で何度も目にすることになるのですが、道沿いの奥にはいつもラブホテルが見えています。
死と隣り合わせの中でも、ある意味で「生」の象徴的なラブホテルを横切らないといけないという、重苦しい空気がプレイヤーを襲います。それに運転シーンでも怪異による現象が無いとは限らないので、いつ運転シーンで何かが起こるのかと考えながら画面を見るのも怖いものがあります。
「死印」のビジュアルイラストに漂う怖さとは!
機能性や、ちょっとした視点の違いもそうですが、「死印」の最大の怖さは、そのビジュアルイラストにあります。特に怪異のビジュアルを担当している、友野るいさんのイラストが無駄に怖いとざわめいています。
第1章での小学校の警備員が、半分ゾンビと化した顔で走ってきたりとか、特にプロローグでシルシの説明と共に千切れた血みどろの腕が、何の前兆も無くイラストで表れるのにはおっ魂消ました。怖さで。
ですがホラーとエロは相思相愛とでも言いたいのか、各章に結構な頻度で、女性のエロティックなビジュアルが現れます。大事な所は花とか蔦とか虫で見えないので安心ですが、男性のプレイヤーを中心に、怖さの中でも興奮する要素として親しまれています。
しかし、やはりイラストでの最大の怖さは、各章で露わになる怪異の姿ですね。「花彦くん」は植物人間のように、頭に花と蔦を纏わりつかせていますし、「森のシミ男」は全裸の大男に頭から胴体まで、蜂に群がられている格好で姿を現してプレイヤーに気持ち悪さと恐怖を与えます。
彼等だけでなく、登場する怪異のビジュアルはどれも一線を陵駕する怖さと気持ち悪さで、なまじ画力が高いだけあり、余計に怖さが倍増されているという悪循環が生まれています。
まとめ
ホラーゲーム「死印」の怖さを感じる3つの要素について今回語ってきました。ここでそれをまとめます。
①「死印」の心霊スポット探索は、深夜で懐中電灯の明かりのみが頼りという、怖さのスパイラル。
②ラブホテルが見える道沿いを運転しつつ、怪異を警戒するという怖さがある。
③いちいち怪異や血みどろブッシャーなイラストで怖さが倍増する。
「死印」の怖さを書いてきましたが、心霊スポット探索においては、恐怖と共に次々と真実へと辿り着いていっている、という確信と楽しさがあります。また、イラストも非常に細かく描写されているので、見ている側も惹きこまれること間違いなしですよ。
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