読書感想文ってなかなか書くのが大変ですよね。
「自由に感想を書けって言われても、逆に難しいよ。」
「おもしろかった、悲しかっただけでは原稿用紙1枚も書けないし…」
いろいろ考えているうちに、手が動かなくなり、結局後回しになってしまう。苦手としている人は少なくないはずです。
実は、読書感想文にはあるコツがあるんです。それは「段落構成」です。この段落構成を考えないと、読書感想文を書くときに非常に苦戦します。
そこで今回は、読書感想文の「段落構成」の考え方についてみなさんに紹介したいと思います。
読書感想文で何を書けばいいのかわからない、どんな順番で書いていけばいいのか知りたいという人はぜひ最後まで読んで、参考にしてみてくださいね。
Contents
段落構成がなぜ重要なのか
①文量が分かる
読書感想文を書くときに、ある程度の文の目安があると思います。
原稿用紙3枚とか2000字以上とか。
このときにいきなり書き始めてしまうと、こういったことが起こります。
「あれ?最後文量が足りない…」
「感想部分を頑張って長くするしかない‼︎」
本当は必要ないのに無理矢理足して、感想がくどくなってしまったり、
歯切れの悪い終わり方になったり。。。
そこで、段落構成を決めることで、「この段落では○文字くらいにしよう」と
先に決めることができます。そうすれば、最後に文量を調整する必要もなく、
バランスのとれた感想文となります。
②まとまりのある文章になる
読書感想文を書くときにありがちなのが、頭に思い浮かんだことをどんどん書いていき、内容がごちゃごちゃした感想文が完成することです。
その感想文を読んだ人から、「結局あなたが伝えたいこと、心に残ったことは何?」と逆に質問されてしまうような、分かりづらいものになってしまいます。
段落構成を決めた場合、書き始める前におおよその書く内容を決めているので、悩むことがありません。
そして、書かなければならない内容と、書く必要のない内容がはっきりするので、まとまりのある文章になるのです。
読んでいる人にも分かりやすい感想文になりそうですね‼
読書感想文完成までの流れ
読書感想文を書くときはこのように進めていきます。
① 本を読み終わる
② 段落構成を考える
③ 読書感想文を書き始める
④ 見直す
今までは本を読んだらいきなり書き始めていた(①→③)と思いますが、
① 段落構成をしっかりと考えましょう。
段落構成の考え方の基本は
・始め(結論・あらすじ)
・中(印象に残ったこと、考えたこと)
・終わり(自分の変化・これからについて)
となります。
どんなことを書くのか、箇条書きで書いてまとめましょう。
・ 始め(・桃太郎の生き方を見て感じたこと・あらすじ)
・ 中(・鬼と戦う勇気 ・仲間と協力するよさ)
・ 終わり(・自信をもって生きてきたい)
こんな感じで構いません。必ず入れたいセリフやキーワードなどもしっかりとメモしておきましょう。もし、書きたいことが思い浮かばない場合は、もう一度本を読んで、じっくりと考えてみましょう。
段落構成に沿って書こう
では、段落ごとの書き方のポイントを説明していきます。
始め(結論・あらすじ)
始めの部分では、よく「その本を読もうと思った理由・きっかけ」を書きましょうと伝えているものが多いです。ですが、これって難しくないですか?
「本の内容は知らないけど、なんとなくおもしろそうだったから選びました。」
なんて、読書感想文には書けないですよね。
そこで、「結論」から書いてしまうことをおすすめします。これは、その本を読んで、あなたの中で大きく変化した「気持ち」や「考え」を書きましょう。
この結論を先に書くことで、個性あふれる書き出しとなり、読む人の興味をもたせることができます。
・「明日、友だちにごめんねって謝ろう」と、この本を読んだら素直に思えた。
・怖くてもいじめっ子に立ち向かう姿は、僕の心にグサッとささった。
・自分らしく生きることってなんなんだろう。
主人公のような後悔しない生き方をしないと強く決心した。
また、登場人物のセリフから書き始めることもおすすめですよ。
・ 「誰かを笑顔にしたいんだったら、自分が泣いたらダメ。」
このセリフを思い出すたびに、強くて、笑顔になれる自分がいる。
・ 「地球はとても大きいけど、青空でつながっているんだぜ。」
僕はふいに3年前に転校した〇〇くんのことを思い出した。
初めの部分では、長く文章を書く必要はありません。
詳しいことは中の部分でしっかりと書いていきましょう。
また、あらすじを書く場合は、結論とは段落を分けて書きます。
この時もダラダラと書かないように気をつけましょうね。
あなたの言葉をしっかりと使うことが大切です‼︎
中(印象に残ったこと・考えたこと)
「中」の部分では、あなたが心に残った部分やセリフなどから2〜3つ書きたいことを絞ります。この時に気をつけたいことは、始めと終わりに関係する内容を選ぶことです。
例えば、桃太郎を読んだとして、4つのことが印象に残ったとします。
① 桃太郎の鬼と戦う勇気がすごい‼︎
② 仲間(犬、猿、キジ)と協力する姿がかっこいい‼︎
③ きびだんごがすごく美味しそうで、食べてみたい
④ どうして桃太郎は桃から生まれたんだろう?
そして、あなたは初めと終わりに「自分も桃太郎のように強くなりたい」という内容を書くとします。この中から2つ感想文に入れるとしたら、
どれを選ぶのがいいでしょうか?
この場合、①と②を選ぶのがいいでしょう。
③と④はあまり桃太郎の人間性には関係ないですからね。このように、必要な内容だけにしぼって書くようにしましょう。
そして、書く内容が決まったら、そのシーンを読んでどう感じたか、心の声を書いていきましょう。また、登場人物とあなたを比べて書くのもいいでしょう。
・〜のシーンを読んで涙が止まりませんでした。なぜなら〜
・ 〇〇はこんな酷い仕打ちを受けました。私はこのとき〜
・ もし私が〇〇だったら、きっと〜
終わり(自分の変化・これからについて)
「終わり」の部分では、あなたがこの本を読んで学んだことやこれからの生活に生かしたいこと、また読む前と読んだ後で変わった自分の姿を書くのもいいでしょう。
このとき「始め」の部分とつながりをもたせるように気をつけましょう。そうすれば、まとまりのある感想文となり、あなたがその本を通して感じたことや考えたことがしっかりと伝わります。
・ 今までの自分はおくびょう者で、逃げてばかりいたけど、そんな自分を変えていきたいと初めて思えました。これからは〜
・ この本を読んであいさつの大切さを知りました。今度は私が〜。
・ 〇〇のように最後まで諦めない心の強さは大人になってももち続けたいです。いつも心の中に〜
まとめ
読書感想文は書く内容は自由ですが、だからこそ難しさを感じてしまいます。
段落構成を考えることで、ぐんと書きやすくなるはずですよ。
・ 文量が分かる
・ まとまりのある文章が書ける
読書感想文には正解も不正解もないので、あなたが考えたこと、感じたことはどんどん表現して構いません。
あなたにしか書けない素敵な感想文なので、ぜひ自信をもってくださいね。