スポンサーリンク

『和菓子のアン』は、その舞台設定や主人公による優しい口調の一人称視点で語られるストーリが受け、2010年の発売当初から話題・人気となりました。現在では続編も発売され、シリーズ化されています。

人気作、『和菓子のアン』をまだ読んだことが無い人にも知ってもらえるよう、簡単なあらすじや舞台設定など、今回は解説していこうと思います。

スポンサーリンク

『和菓子のアン』、その物語の舞台は!?

『和菓子のアン』は2010年に光文社から発売された、坂木司によるミステリー小説です。ミステリーとは言いつつも、殺人事件や殺伐とした事件が起こるわけでなく、主人公が直面したお客さんからの疑問などを題材にした、「日常の謎」をテーマにしています。

タイトルに入っているように、主人公・梅本杏子(きょうこ)が働いているのはデパ地下にある和菓子屋で、収録している作品ごとに和菓子が登場し、ちょっとした和菓子に関するうんちくや、和菓子に纏わる逸話も知ることが出来ます。

どうしてデパ地下内の和菓子を題材にしているのかというと、作者曰く「舞台をデパ地下にして展開されている和菓子ミステリーは記憶にないので」という回答をしています。加えて推理する時間があり、見た目もみすぼらしくないからとしています。

『和菓子のアン』簡単なあらすじ

主人公の杏子、通称アンちゃんはブティックで買い物が出来るものの、150cmで57キロのちょっとぽっちゃり系女子。その体系の所為で恋愛や異性関係が苦手となり、「私なんて」と自信が持てず、自己肯定巻が低くなっています。

高校を卒業したものの、夢もやりたいことも無かったのですが、雨宿りの為に入った百貨店から、自分でも気落ちせずに働けそうな和菓子屋「みつ屋」をアルバイトからの働き口として見つけます。そして面接を受け、無事に合格してアルバイト生活を送ることになりました。

しかし仕事の接客中、泥酔客に絡まれたときに同席した社員の立花から「大福もち」と言われて落ち込み、仕事を辞めようかと一瞬本気で悩みます。しかし当の立花から、「大きなもち」という称賛の意味で言ったと聞き、誤解も解けてみつ屋で働く続けることを決めました。

この騒動がある以前、最初はイケメン男子ということもあり、アンちゃんの警戒対象にあった立花だったのですが、彼は実は乙女系性格だったことを知り、2人は互いに打ち解けていきます。

読んだら和菓子を食べたくなる!?

舞台が和菓子屋ということもあり、ミステリーも和菓子に関する事が殆んどです。「半殺し」という言葉に怯えたアンちゃんでしたが、それはあんこの舌触り、煮詰める度合いの事だと知ったり、お正月の辻占というお菓子に普通だったら書かれている筈の占いが全て家紋になっており、それを不思議に思ったお客さんに尋ねられ、一緒に謎を解いたりしています。因みに事件解決への糸口は、和菓子の種類や数、贈呈先にあったりします。

また、百貨店内にある洋菓子店「金の林檎」に関する、暗くもリアリティのある事情が謎解き要素として登場しています。飲食店におけるこれから、今の課題のようなお話になっています。

和菓子が主体な部分もあるので、季節の和菓子やいつも食べている和菓子まで作品に登場し、意外と知られていないうんちくなども知られます。更には和菓子の描写が上手く、読むと和菓子が食べたくなり、ダイエット中の人は読まない方が良い、なんて注意をする人が出てくるくらいです。

まとめ 

小説『和菓子のアン』の舞台設定、簡単なあらすじなどをこの記事では語ってきましたが、3つの見出しの概要を、ここでまとめてみましょう。

①『和菓子のアン』は日常の謎をテーマに、百貨店内のデパ地下にある和菓子屋が舞台になっている。

②ぽっちゃり系女子のアンちゃんが、みつ屋で働きながら少しずつ成長していくストーリー。

③和菓子に関する謎が殆んどで、読むと和菓子が食べたくなる。

美人やスレンダーだったり、女優のような可愛らしい女性が主人公の小説が多い中で、アンちゃんのような女の子が主人公の小説は意外と少なく、その所為か読者の半数以上は女性だそうです。

どうやらアンちゃんの性格と、頑張り屋で著しい成長を見せる所が共感を呼んでいるそうですが、続編では新たな展開を恋模様としても描かれているので、ロマンスが好きな人に特におすすめされていますよ。

<こんな記事も読まれています>

スポンサーリンク
おすすめの記事