雪乃紗衣による小説で人気の『彩雲国物語』。シリーズが終了してから8年経過していますが、今でもファンに愛されている作品です。作中の終盤、主人公の秀麗は、ずっと想いを告げられてきた劉輝とやっと夫婦になります。
しかし、彼女に好意があったのは劉輝だけではありません。何人かの男性がそれとなく行為を向けていましたが、秀麗は持ち前の鈍感さで全く気付いていませんでした。
特に秀麗の好敵手で、読者からの人気も高い陸清雅も、密かに秀麗に想いを寄せていた1人です。では、どのような経緯で女嫌いであった清雅が秀麗を気になりだしたのか、そしてどんなキャラクターなのか、解説していこうと思います。
彩雲国物語の人気キャラ、陸清雅とは?
陸清雅が初めて秀麗の前に登場するのは、秀麗の冗官仲間としてでした。始めは穏やかな好青年を装っていましたが、贋作・贋金事件や塩事件で秀麗の手柄を奪い、下手の事件に介入する彼女が邪魔となり、2つの事件を利用して退官に追いやろうとしたのです。
しかしその思惑は、蘇芳ことタンタンに阻止されます。清雅が冗官の中で浮いていたこと、そして秀麗が彼を「タンタン」としか呼んでいないに関わらず、清雅が「蘇芳さん」と呼んだことで、疑いに拍車を掛けた結果となりました。
また、清雅は実は監察御史という、官吏の監察と地方を巡察し行政を監視する官の1人でした。監察御史は覆面が常ですが、清雅の場合はやり方が派手で、御史台内部でも噂が立ち、それは蘇芳の耳にも入る程でした。
しかし、清雅自身は自分がそんなに派手にやっていることが分からず、蘇芳が正体に気付いた時は「そんなバカな」と愕然としていました。天才肌で頭が良い人ですから、ばれる訳がないと高を括っていたのでしょうかね。
清雅と秀麗との関係は!?
秀麗は基本的に根本的に人を信じている所為か甘く、直面した物事に対し全力投球してますが、清雅はその逆で冷酷に客観的に物事を観察し、全体の5割程度の力で要領よく事を片付けようとし、更には他を蹴落とす為ならどんなことでもするタイプです。
以上の面でも2人は対照的であり、言い争うこともしばしば。清雅は秀麗の好敵手か点滴になると周りからも言われていて、その通り清雅は秀麗にちょっかいを出し、日々舌戦を繰り広げています。ですが、両者共頭の回転が早いので、仕事上でコンビを組めば相性は最高です。
清雅の好きなタイプは「女々しくない女」であり、女嫌いでもあります。このことから過去に女性関係で酷い裏切りを受けたことが指摘されています。詳細は書かれていませんが、秀麗の髪を器用に結い上げるシーンがあったりするので、もしかしたら姉や母親などの近しい女性と何かあったのかもしれませんね。
最初は互いに相いれない嫌な奴、という感じでしたが、「黒蝶は檻にとらわれる」で秀麗を庇い重傷を負ってからは変化があったのか、度々秀麗に対して思わせぶりな言動をとったりします。
清雅は秀麗が好きなのか?
それに喧嘩を吹っ掛けるのも清雅からの方が多いので、好敵手に加えて、気になる女性を揶揄って遊んでるのでしょうか。好きという言葉こそ発しませんが、喧嘩でコミュニケーションをとっているあたりを見ると、秀麗と仕事のように激しい恋がしたいようにもとれます。
また、女々しい女が嫌いな清雅ですが、秀麗は逆にある意味で男っぽい女性のようなところがあります。寧ろ、その辺の男性よりも芯が通ってて漢らしいかもしれません。
秀麗は目上の人にも自分の意見を臆することなく言ったり、意見を言う物の押し付けることなく相手の心情を慮ったり、誰かの為に全力で動ける女性であり、清雅にも真正面からぶつかっていくので、そこの辺りが清雅も気に入り、いつしか恋愛感情に発展したんじゃないでしょうか。
まとめ
今回は彩雲国物語の人気キャラクターの1人、陸清雅について書いてきましたが、それらを簡単にまとめます。
①陸清雅は監察御史だが、やり方が派手な所為で蘇芳に思惑がばれてしまった。
②秀麗とは対照的で、要領が良いながらも、他を蹴落とすならどんなことも惜しまないタイプ。
③物語が進むにつれて、秀麗のことを好敵手から恋愛感情を含む相手として見ていた?
今回は陸清雅についてでしたが、彩雲国物語には他にも秀麗に想いを寄せていそうな人たちが出てきます。その大概が一癖も二癖もあるような感じの人で、まともな人はほんの一握りくらいしかいません。
かくいう清雅も見て分かる通り、まともな恋愛が出来そうかと言えばそうではなく、もし恋人同士になっても秀麗が振り回されそうな未来しか見えてきません。しかし、アプローチをしても超鈍感な秀麗ですので、全く好意に気付かれていないというのも、清雅や他の男性が可哀想になってきますね。
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