NHKで2度長期間に渡りアニメ化もされた程の人気作、彩雲国物語。ストーリーもですが、その登場人物には美女や美男子が大勢います。しかし、美男子だけでないのがこの物語の特徴。
今回は、茈静蘭を始めとする物語きっての訳あり美男子を、3人ご紹介したいと思います。
野菜の値切りまでする元王子様!?
彩雲国物語には、数多くの美男子キャラクターが登場します。その中の1人が主人公・秀麗を支える茈静蘭です。秀麗の家人で、常に微笑みを浮かべる若干儚げで緑川さんの声がよく合う美青年ですが、実は劉輝の兄であり公子の中でも一番賢い王候補でした。
しかし他の公子の策略に嵌り、殺刃賊という盗賊の元にいた過去があり、殺刃賊を滅ぼしてから倒れていたところを、秀麗の両親に拾われ育てられ、新たに茈静蘭という名前を与えられました。
今まで味わったことのない暖かい家庭に混乱し、何度も逃げ出そうとしましたが、秀麗の笑顔などが浮かび、結果止めています。そんな王候補も紅家の貧乏生活にも慣れ、序盤から野菜の値切りや山菜取り、はたまた大工工事に至るまで、何でもそつなくこなしています。
そんな過去があるため、時々翳りのある顔をする静蘭ですが、正体がばれてからは時々本性をさらけ出し、さらっと毒を吐いています。特に旧知の仲の浪燕青に対しては、それが倍増しているように思えます。
仮面の下には切ない事情在り!?
彩雲国きっての美男子でありながらも、その顔を見させないが為に常に仮面を被り続けている、それが黄奇人です。本名は黄 鳳珠というのですが、周りからやれ変人奇人と言われ続けたので、それなら奇人と改名してやるわ、となり本当に奇人となりました。
被っている仮面の下には、この世の物とは到底思えない程の美しい顔と声が隠れており、仮面を被るのはそれを隠し、見せると周囲の人間が何も手に付かない状態になるので、その被害を防ぐために毎日仮面を被っているのです。
因みにこの仮面、食事が出来るように口の部分が開閉式で、毎日微妙にデザインが違うそうです。そんな美貌を見ても普通に接してくれた女性に惚れて求婚しますが、結果振られてしかも友達の奥さんになってしまい、こっぴどく振られた結果として仮面を被ることになったという、なんとも切ない事情があります。
彼も最初は突然の士官の女性受け入れに戸惑って反対しましたが、酷暑の影響で人手不足の際、男装した秀麗が手際よく手伝い、政に関する視野の広さに感心し、考えを変えたという、結構柔軟な嗜好の持ち主です。
美的センスが崩壊している変人、藍龍蓮!
黄奇人に負けず劣らずの変人美男子が、藍龍蓮です。主要キャラクター・藍楸瑛の弟で、名門藍家直系の5人兄弟の末弟。兄の楸瑛を「愚兄その4」と呼んでいます。勉強しなくとも国試で2位に入る程の頭脳の天才ですが、美的感覚は普通でなく、常に奇抜なファッションで奇怪な笛の音を鳴らしています。
笛の音は、聞いた者がノイローゼを起こすほどに酷いのですが、国試では周囲に甚大な被害が及ぶ中、同期の秀麗、影月、珀明の3人は一定の耐性を持ち普通に接していたので、彼の世話係を押し付けられるはめになります。
同時にこの3人は龍蓮にとって初めての友達となり、心の友その1、その2、その3と呼ぶことになります。龍蓮という名前は本名ではなく、藍家の象徴と同時に最後の切り札。この名前を襲名した人の殆どが当主になっていますが、彼自身は当主になる気などさらさらないようです。文名通り、天才且つ超変人な美男子です。
まとめ
彩雲国物語に登場するキャラクターの中から、訳ありの美男子を今回は3人紹介しました。最後は訳ありでなく変人になりましたが…。書いてきたことを3つの見出しで簡単にまとめましょう。
①茈静蘭は、美男子で柔和そうなキャラクターだが過去は壮絶で、顔見知りの浪燕青には3割増しで本性を見せる。
②朝廷きっての才人、黄奇人は、仮面の下に見る者を再起不能にするほどの美しい顔を持つが、想い人に振られて友人の妻になられるという、切ない事情がある。
③藍家の天才、藍龍蓮は、頭は良いのに美的センスが無く、秀麗たちを初めての友達として喜んでいる。
ウィキペディアにも掲載されていますが、彩雲国物語の登場人物の情報を見ると、大体結構な割合で、何かしら癖のある訳ありというかそんな感じの人が多いです。秀麗のお父さんも殺し屋で有名だったのに、家ではお茶さえも淹れられないとか、淹れても激マズだとか。
逆に、そんな感じの登場人物がいているからこそ、この物語が長く愛された理由の1つとも言えるでしょう。
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