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桜庭一樹と言えば作家として有名ですが、中でも過去にはアニメ化もされた人気シリーズがあります。それが今回紹介する『GOSICK―ゴシック―』です。

ヨーロッパにある架空の国を舞台に、とある少女と少年の恋愛模様をミステリーを交えて書かれており、半年間に渡りアニメ化もされました。

癖のある人物が登場している本作ですが、中でも今回は主人公にしてヒロインのヴィクトリカのことを、作品の解説と共にお届けしたいと思います。

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桜庭一樹原作・GOSICK!

GOSICK(ゴシック)は作家・桜庭一樹によるミステリー作品ですが、主人公の1人のヴィクトリカ・ド・ブロフと、もう1人の主人公・久城一弥との恋模様が描かれているという点があります。

この作品は角川文庫より一期、及びアニメ版に相当する全13巻が発売され、二期であり一期の7年後が描かれた、続編となる『GOSICK RED』が単行本で刊行されています。2011年にはヴィクトリカ役に悠木碧、一弥役には江口拓也が起用されました。

本編第一期の舞台は1924年、第一次世界大戦後のヨーロッパ。架空の国・ソヴュール王国にある、貴族の為に建てられた寄宿学校・聖マルグリット学園に、日本から留学してきた久城一弥は、学園の図書館塔で1人本を読んでいる同級生の少女、ヴィクトリカ・ド・グロフと出会います。

同級生とは思えないくらいに、小柄で美しく長い髪の少女・ヴィクトリカの持つ類稀なる頭脳を武器に、一弥は共に様々な事件を解決していきます。気まぐれで我儘、毒舌で一弥以外の周囲にも暴言を吐くヴィクトリカに振り回され続ける一弥でしたが、一緒に過ごしていく内に、彼女が抱えている哀しみや意外な可愛らしい一面を知ることになります。

惹かれ合う2人を待ち受ける闇とは!?

そんなヴィクトリカに惹かれていく内に、一弥は暗い闇から彼女を救い出したいと考えます。そして一方のヴィクトリカの方も、損得考えずに真っ直ぐに自分に接してくれる一弥に惹かれていきます。

惹かれ合う2人ですが、第二次世界大戦が勃発した直後、彼女の実家のブロア侯爵家が、ヴィクトリカの能力を兵器として利用しようと、国家諸共飲み込もうとします。2人はそれに抗おうと対峙しますが、時代の荒波は2人を引き裂きます。

そして、離れ離れになるもヴィクトリカは自身に課せられた、絡みつく謎を解き終え、想い人がいた極東の小さな国で、一弥の帰りを待ち続けます。そして一弥も足を犠牲にしながらも生き延び、2人は桜の木の下で二度と離れないことを誓い合いました。

以上が一期のおおまかなストーリーですが、二期ではその7年後が描かれ、結婚したものの一弥の父に認められず、一弥の姉の力を借り、ニューヨークの片隅で探偵事務所を営むことにしました。

しかし依頼人は来ず、一弥は食べていけないために見習い記者として働き始めます。平和な時が訪れたかと思いきや、巨大な闇がまたもやヴィクトリカを狙い、2人を襲おうとしていました。

ツンデレの寂しがりや、ヴィクトリカ!

本作の主人公の1人であるヴィクトリカですが、先にも書いたように、頭脳明晰ですがその性格は基本我儘できまぐれ、毒舌家で負けず嫌いな天邪鬼、意地っ張りで素直になれずに甘えベタ、所謂ツンデレです。

そんな彼女も本やお菓子、フリルや綺麗な物、そしてお風呂が大好きという、年相応の少女らしい可愛らしいところもあります。ヴィクトリカは父に図書館塔に軟禁されているため、常に暇で口癖が「暇だ」というくらい時間を持て余しています。退屈過ぎて床を転げまわったり、挙句には一弥に無理難題を押し付け、反応を見て遊んだりしています。

また、彼女はフリル好きということと外見が人形のように整っているからか、アニメでも全話共通してフリルが沢山付いたドレスを着用しています。序盤ではドレスの色は黒一択でしたが、話が進むにつれて鮮やかになっていくのですが、これには監督曰く、一弥への想いの変化をドレスの色で表わしているようで、何とも可愛らしいですね。

ヴィクトリカは「灰色狼」という一族の血を引いており、父親がその力を兵器に活用しようとしていました。第二次世界大戦勃発に伴い一弥と離れ離れになり、兵器として利用されますが、母親が彼女の身代わりとなることで父からの逃亡を成功させ、一弥がいる日本の実家に辿り着き、彼の帰りを健気に待っていました。ヴィクトリカは、母親を筆頭に色々な人に助けられ、やっと愛しい人と出会えたのです。

まとめ 

桜庭一樹の小説とアニメのGOSICKの内容、そして主人公のヴィクトリカについてここまで語ってきたことを、簡単にここでまとめましょう。

①GOSICKは、架空のヨーロッパの国が舞台のミステリー+恋愛要素がある小説。

②二期となる続編では、ニューヨークで探偵事務所を開いた2人の様子が見られる。

③ヴィクトリカは傲岸不遜だが、裏を返せば見栄っ張りで寂しがり屋のツンデレ。

今回は一弥とヴィクトリカを中心に書いてきましたが、他にも魅力的なキャラクターがGOSICKには多数出てきます。一弥の姉の協力が無ければ、2人は再開することも、ニューヨークに事務所を構えることも出来ませんでしたしね。

そんな魅力溢れるキャラクターが多数出演するGOSICKの世界、この夏休みにでも読んでみてはいかがでしょう?

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