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ゴーストハントは小野不由美の原作小説7巻、いなだ詩穂の漫画文庫版7巻で構成されています。そしてこの本編とは別に、続編となる「悪夢の棲む家」も発売されています。

続編は本編とは異なり原作小説が上下巻の2巻、そして漫画版が3巻発売されています。漫画版の作者は変わらずいなだ志穂ですが、時と共に画力が上手くなり、よりきれいにスタイリッシュになっています。

また、本編は5巻まで講談社のなかよしで連載しており、6・7巻がいなだ詩穂による文庫版だけの完全描き下ろしで、「悪夢の棲む家」は同じく講談社のARIAという雑誌で連載していました。

2巻が発売されてからは、いなだ詩穂の体調不良により何度か連載休止もありましたが、2年後の2016年に最終巻の3巻が発売され、よりボリュームアップした形で終わっています。

今回は、このゴーストハントの続編「悪夢の棲む家」のストーリーや登場人物など、徹底解剖していきたいと思います。

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気になる「悪夢の棲む家」のストーリーを解説!

阿川家は母と娘の2人暮らし。念願かなって2人はマイホームを手に入れましたが、その家では誰かに外から覗かれている気がしたり、妖しいノイズや機械音が入り混じった電話がかかってきたり、風呂の水が血のように真っ赤に染まっているなどの怪現象が次々に起こり、また窓の殆どに鏡が嵌め込まれている奇妙な造りでした。

その阿川家に娘と翠と、同行してSPRに来た彼女の従兄弟の広田正義に依頼され、SPRの所長・ナルとアルバイトの麻衣たちは調査に乗り出します。調査していくと共に助っ人としてぼーさんや安原青年など、ゴーストハントではお馴染みのキャラクターが続々と姿を見せていきます。

調査の結果、怪電話や窓からノックされる等の怪現象は阿川家の隣家の笹倉家の仕業だと分かり、隣家の女性も交えて話し合った結果、もうしないと誓ったので告訴はしないという結論に至り、事件は一件落着したかに思われました。しかしその直後、翠が血塗れの男を目撃に、調査は続行することになります。

そして調べていくにつれ、20年前にこの家と隣家で起こった凄惨な事件が明らかになり、家に捉われたままの幽霊が何体もいるということが分かります。更に、従兄弟だと思われていた広田が本当の身分を明かし、事件は急展開を迎えます。

タイトルの「悪夢の棲む家」の「家」について

このストーリーの題材は、「家」に捉われた人、幽霊たちです。隣家の阿川家に嫌がらせを繰り返して出て行かせようとした笹川家、20年前に敷地境界線を越えて家を建てられていた、ということから始まった口論の末の計画的犯行。これ等の事柄は、全て「家」繋がりです。

ですので、作品タイトルも「悪夢の棲む家」になっているのです。阿川家や20年前の事件に関係していた人たちにとっては、本当に悪夢のような出来事だったでしょうね。

全ての始まりが家なら、最終決戦も家、阿川家で起こります。20年前に犯行が起こった日、同じ時間に再び霊が現れて隣家の住民たちに憑りついて事件を起こそうとします。そこにSPRの面々が総力を挙げて立ち向かっていくのです。

ゴーストハントから変わらない、懐かしいSPRとその仲間たち!

「悪夢の棲む家」には、本編後のSPRや仲間の面々の、元気な姿が見られます。麻衣とナルの関係は相変わらずですが、ナルの秘密が無くなったことから、より砕けた良い仕事仲間といった感じにも見受けられます。

それに、最終決戦でナルが間一髪倒れそうになった時に麻衣が助けに入る、というところも以前のゴーストハントの時に比べると真逆の関係になり、麻衣が逞しくなったように感じます。ナルと麻衣の掛け合いで、ナルに麻衣が言い負かされるのも前作の読者なら懐かしく感じるはずです。

他にも真砂子や綾子は髪を下した、より女性らしい姿で登場します。真砂子と麻衣の関係は、依然と同じように見えますが、件のナルとの件ははっきり解消されたので、余計にはきはきと物が言える、憎まれ口を叩きつつも仲の良い女友達といった関係になっています。

綾子は今回は生きた木が周囲にないため力こそ発揮できませんが、変わらず姉御肌なところを見られます。ぼーさんとジョン、リンに安原青年も相変わらずで、ぼーさんは前作と同様、物語終盤に霊を退魔術でやっつけられるほどの強い力を持っています。

新キャラクターの広田正義も、当初はSPRや仲間を胡散臭い連中と決めつけていましたが、彼等の仕事ぶりや阿川家に対する姿勢、ぼーさんやナルからの話を聞いて、終盤には彼等を信じて情報提供してくれるなどの協力をしてくれます。彼なしではこの事件は解決出来なかったかもしれません。

まとめ 

ゴーストハントの続編「悪夢の棲む家」のストーリーや人物について徹底解剖してきました。ここで書いてきたことをまとめましょう。

①「悪夢の棲む家」は、怪事が頻発する阿川家が舞台のホラー漫画。

②題名から察するように、全ての始まりは「家」から起こる。

③物語では、前作から変わらず元気なSPRと仲間の姿が見られる。

ゴーストハントの物語は前作とこの続編で一旦中断されています。しかし、ストーリーは面白く、何年か前には2クール半年間でアニメも放送されています。

また、作者のいなだ詩穂のツイッターでも非公式ですが漫画やイラストも公開されていて、人気の度合いが分かります。私も何度も見返すほどの大ファンなので、是非とも小野先生には続編を書いていただきたいものです。

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